翼状片手術

翼状片とは

白目の鼻側から黒目に向かって白い膜が伸びてくる病気です。
古くから紫外線や埃の影響が示唆されています。
「(翼状片のある部分が)充血しやすい」といった初期の自覚症状から、「目が乾きやすくなる」とか「黒目にかかってくるために見えにくい」といった手術が必要な例があります。再発予防のために今まで多くの眼科医が工夫を重ねてきました。抗癌剤の一種であるマイトマイシンC(MMC)を用いたり、羊膜・角膜移植を行ったり、術後に放射線(ストロンチウム)を照射する方法は確かに再発率は低いようです。当院ではそれらを用いない術式(結膜有茎弁移植:聖路加病院 山口達夫先生の考案された術式)で行なっておりますが、術後の再発率については見劣らないと考えております。山口先生の術後成績はすばらしく、MMCを用いなくとも再発率1.7%と極めて低く抑えられております。再発後は6ヶ月は待って手術すること、術後の点眼は経過良好例でも3ヶ月以上は続けるべきであると考えます。

以下に当院で行った手術例を提示します。

某総合病院で翼状片手術を受けるも1ヶ月でこのように再発しています。

某総合病院で翼状片手術を受けるも1ヶ月でこのように再発しています。

5ヶ月待って当院にて再手術を行いました。
術後6ヶ月でも再発傾向はありません。

5ヶ月待って当院にて再手術を行いました。術後6ヶ月でも再発傾向はありません。

症例は30代前半の女性です。

症例は30代前半の女性です。翼状片は低年齢になればなるほど、再発率は圧倒的に高くなります。よって年齢が若く軽度の症例では経過観察を行うのですが、美容的な意味でも強く手術を希望されました。CINの疑いも考え手術に臨みました。

術後6ヶ月後です。

術後6ヶ月後です。この年齢でも再発傾向がないことから、眼科医の先生でもこのの術式がいかに素晴らしいかご理解頂けると思います。

上記女性のもう片眼です。
こちらの方がさらに進行しています。
一方の手術が6ヶ月経って再発傾向がないことから手術をつい最近行いました。

上記女性のもう片眼です。こちらの方がさらに進行しています。一方の手術が6ヶ月経って再発傾向がないことから手術をつい最近行いました。

術後1ヶ月の写真です。
今のところ再発傾向はみられません。

術後1ヶ月の写真です。今のところ再発傾向はみられません。

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